自然との付き合い方 2

個々の植物群落は必ず相性のあった植物群落、持続的に共存出来る隣接群落をもっています。


さらに、時間の流れの中における自然や生態系・植物群落の動態についてのプロセスを知ることも重要です。


それぞれの土地の自然環境の総和にマッチした終局相、クライマックスといわれるような植物群落や生態系にあっては、維持・保全のためには出来るだけ人間の影響をおさえるのが基本です。


しかし、人間がある目的によって伐採し、焼き、草刈りし、あるいは耕作したりして、その結果、本来の自然植生が他の植物群落に変えられている場合には・・・


それぞれ現在の植生を維持しようとするのか、あるいはその土地本来の自然植生に変えてゆくのかによって、やはり管理の仕方も全く異なってきます。


自然とのつき合いで基本的に重要なことは、長い目でみて自然のバランス・生物社会の掟の中でしか自然の持続的な利用はありえないということです。


観賞のためにせよ、国土保全や地域保全の立場からにせよ、人間サイドからだけの働きかけでは長持ちしません。

自然との付き合い方

たとえ善意で行なった忠告や手助けでも、時には却ってうるさがられたり、嫌がられたりして、裏目に出ることもあります。


いわんや物言わぬ植物・動物・自然とのつき合いは、人間サイドだけで考えてもすべてが成功するとはいえません。


その中には人間本位の自然への間違った干渉もあれば、また自らは多少がまんしながら自然をどのように将来にむかって維持するかという観点でのつき合い方もあります。


たとえば、自然について考えた場合、人間は全く手を出さないで自然のなりゆきにまかせるべき自然もあれば、また入間が定期的に手を入れ、伐採したり、草刈りしたり、あるいは間伐や抜き切りしなければもたない自然もあります。


また人間のつき合い方についてみても、自然をどのように維持し、保護していこうかという考え方に基づく場合もあれば、他方、自然をどのように利用し、あるいは資源として積極的にふやしてゆくかという観点からの見方もあります。


いずれにせよ重要なことは人間社会でもお互いまず相手の立場になって考えることが大切であるように、植物・動物・生態系・自然についても、私たちは最低限対象とする自然・生物社会・植生・植物群落の掟について知り、自然の立場を理解しておく必要があります。


すでにみてきたように、生物社会では、お互いにすべての植物・動物が他の動物・植物とかかわりあっています。

共存する社会

私たちが限られた地域で、日本列島で、アジアで、そして地球上で、増えつづける人口との対応の中でまちがいなく生きのびるためには・・・


何としても子供の時から自然との具体的な共存のあり方を、あらゆる広い意味の自然教育を通して体系づけ、理解させ、本能にまで高めることが必要です。


そして、それがすべての環境保全、健全な社会形成の前提となります。


単に日本の、あるいは地球のどこかに残された場所の自然保護を主張するだけでは追いつかない。


まずすべての人たちが、自分の生まれ生活している地域の中やそのまわりに、たとえ小さくて自然度が低くてもよい、自分たちが生きのびるために、自分の子供たちが将来、心身共に豊かに発展するための自然の保護とその存在価値を再認識することが緊要です。


次に、さまざまな自然とのつきあい方を考えてきます。


生物社会では、それぞれお互いのつき合いがあります。


人間同士のつき合いでも、なかなかむずかしいこともあります。

自己の活動と労働

事物の中に対象化されたものは、自分にとって外化されたものです。


外化されたものは、もはや自分の意志どおりにはできません。


それは他人の所有ともなりえます。


自分を抑圧するものともなりえます。


《国民経済的状態のなかでは、労働の象の喪失および対象への隷属として、〔対象の〕獲得が疎外として、外化として現われる》。


・・・人間が労働をとおして自己の活動を、物の中に対象化しつつ、自己の外側に物的な世界を作りだしてゆく過程。


これは、技術者の労働によって、全体としての人間が対象との格闘の中で精神的に獲得したものが、事物化されてゆく過程でもありました。


この100年の間に、大小さまざまの工場ができ、OpenSSOでつくられたオートメーション設備や、流れ作業のシステムが発達し、高速交通網ができ、コンクリートと鉄の構造物で固められた大都市が発達しました。


それらの事物化され外化されたものの総体を道具として用いることによって、人間は、100年前には全く不可能であったさまざまなことを実現するようになったのです。


月へ行くこと、海底を開発すること・・・。


外化→享受は、外化→疎外の裏であり表であるということがすべてなのです。

中国指導部の自信と危機感 9

銚依林副首相(74歳)とコンビを組み、引き締め1本槍の経済運営をしてきた李鵬首相も、改革派寄りに微妙に軌道修正しはじめています。


「石油は基本的にはハード・カレンシーと同じだ」と述べ、国策で低価格に抑えてきた国内石油価格の調整(値上げ)にも近々着手する積極的な考えを示しはじめています。


「経済の調整はインフレ防止のためのやむをえない措置である」と釈明、「機会をつかんで改革を深化させよう」とも主張しています。


実は、天安門事件以降のこの2年間、中国経済は「治理整頓」(整理整頓)と呼ばれる引き締め策で、インフレこそ収束できたものの「オーバー・キル」ともいえる硬直状態に陥っていました。


たとえば、国家財政収入の3分の2を支えるはずの国営工業企業の実に3分の1が、大量の在庫を抱え赤字になっているのです。


50年代のソ連型計画経済に忠実に従ってきた東北地方の工場企業に特に赤字が多いです。


「東北現象」という言葉さえ国務院関係者の間ではささやかれていました。


政府が90年に国営企業に支出した赤字補助金は578億元に上っています。


国家財政を支えるために発行した赤字国債の発行残高はいまや1600億元。


外国銀行関係者は、このまま財政赤字が続けば、外債よりも国債の問題が深刻化すると指摘します。

中国指導部の自信と危機感 8

この間、経済政策面では「趙紫陽なき趙紫陽路線」が、90年暮れから着実に復活しているのも現実です。


上海では、株式市場が公設されました。


日米留学で近代経済学や商法といった資本主義を研究した博士クラスの若手の音頭で、全国の証券公司とオンライン取引できるシステムも北京で動きはじめました。


趙紫陽路線のシンボルの郷鎮企業と「沿海地区経済発展戦略」も本来の面目を回復してきています。


古都西安では、賭博性は薄いとはいえ1等カラーテレビないし2000元(平均月収の10倍に相当。1元は約25円)の懸賞付き競馬も月2回のペースで始まりました。


地元のテレビ局(陳西省電視台)が生中継まで行い、1枚1元、10万枚の「馬券」はたちまちさばけています。

また、市場経済への切り替えに欠かせない価格改革は、消費財だけでなく基礎的な原材料でも始まろうとしていました。

中国指導部の自信と危機感 7

王震副主席ら保守派は、88年以降の経済悪化と89年の「反革命暴乱」の責任はすべて改革派にあるとして趙紫陽総書記(72歳)を解任したのに続いて、改革派に対する一斉攻撃を開始しました。


しかし、天安門事件直後に主導権を確立した保守派も、指導部人事を見るかぎり結局は、勢力を伸ばすには至っていません。


王震副主席のほか、陳雲党中央顧問委員会主任(86歳)、李先念中国人民政治協商会議主席(83歳)ら保守派長老は、趙紫陽氏だけでなく、万里全7人代常務委員長(75歳)、李瑞環政治局委員(57歳)、田紀雲副首相(62歳)、呉学謙副首相(70歳)への批判を強めました。


しかし、いずれも健在です。


趙紫陽氏に近く政治局常務委員からヒラの中央委員に格下げになっていた胡啓立氏(62歳)は、機械電子工業省次官のポストながら、6月初め政治の表舞台に復帰を果たしました。


天安門広場の学生を慰問し、党中央書記を解任された閻明復氏(60歳)と同じく中央書記だった菌杏氏(64歳)も、それぞれ次官ポストに復活しました。


ゴミ収集問題とリサイクル

ゴミの収集問題で最も参考になるのが西宮市(人口42万余)でしょう。


西宮の分別収集は可燃不燃粗大の3種となっていて、東京と同じですが、違うのは不燃ごみの徹底した資源化を図っていることです。


同市では徹底的にリサイクルトナーなどを利用しています。


ほかに、不燃ごみと粗大ごみの一部は、清掃工場内に付設された選別施設に搬入され、そこでベルトコンベアと手作業でもってガラス類(白、茶、混の色分け回収)と非鉄金属(アルミ缶、その他のアルミ、銅、ステンレス等20種類)が選別回収されます。


次いで残りの物は破砕機にかけられ、スチール缶等の鉄分はマグネット回収されます。


一方、単車、エアコンや畳などの粗大ごみは、以上とは別の形で前選別され、売却されています。


こうして回収される資源の総量は毎年7000トン前後に達していますが、これは市が収集した不燃・粗大ごみの3、4割を占めるまでになっています。


換言すれば、集めるときは不燃ごみ、粗大ごみとして集めた物でも、その後に極力選別回収をする工夫と努力とによって、実にその半分近くまでが資源化・減量されているのです。

中国指導部の自信と危機感 6

保守派が牛耳るマスコミにはこんな記事も載りました。


「外資系企業に働く中国人に白領階級(ホワイトカラー)と呼ばれる新しい階級が登場している」。


もちろん、真面目に階級闘争を呼びかける動きはありません。


市民は苦笑まじりに読むだけです。


保守派の長老、王震国家副主席が、91年3月下旬、人民大会堂で日本人の単独インタビューに応じました。


「マルクス主義は、いまでも決して時代遅れではない。


中国は、『改革開放』と同時に『4つの基本原則』(社会主義の道、人民民主主義独裁、中国共産党の指導、マルクス・レーニン主義と毛沢東思想)を堅持する」。


83歳の高齢。


前年秋、転倒して脚を骨折したと笑いながらも、背筋をまっすぐに伸ばし一語一語かみしめるように語ったそうです。

中国指導部の自信と危機感 5

国家安全部。


ソ連のKGB(国家保安委員会)に相当するスパイ取り締まり機関です。


その実態は外国人にはまったく謎の組織です。


5月中旬、南京の新聞『新華日報』が、国家安全省の地方組織である江蘇省国家安全庁の英雄表彰大会が開かれたニュースを短く掲載し、出席した指導者の鋭い指示を伝えています。


「国際情勢が変幻自在に変わり複雑に錯綜するなか、外国と台湾の情報機関は陰謀破壊工作を強め、国際資本主義勢力と国外敵対勢力は、わが国への和平演変(平和的手段による社会主義制度の変質をあざすこと)戦略を続けている。


反スパイ、反浸透、反転覆、反和平演変の闘争は先鋭化している」。


1990年のアジア大会。


西側からの経済制裁がまだ続くなか、国際スポーツ大会の開催で大いに気を吐いた直後、CCTV(中国中央電視台)のメインニュースの呼びかけが突如変わりました。


「観衆の皆さん、こんばんは」の柔らかい挨拶が、「観衆の同志諸君、こんばんは」に変わったのです。


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