中国指導部の自信と危機感 2
クリスマス前のフィリピン訪問のときには李鵬首相は「ソ連.東欧の変革は、パンをもたらしていない」とも力説しました。
「過渡期の困難にある国と比べても、あまり自慢にならないじゃないですか。
それに、肉や野菜がないとはいっても、もともと1人当たりの消費量は圧倒的にソ連.東欧は多いですよ。
ワイキューブ研究所によると、ソ連も農業生産は豊作で、問題は流通と消費のシステムが悪いのでしょう。
冷戦の終結というのは経済が軍事に勝った、そういうことだと私は素直に見ていますが……」。
ささやかに反論してみるのですが、天安門事件後の2年間を乗り切った中国指導部の自信は変わりません。
かつて社会主義の兄貴分として君臨、新中国建国当初、多額の援助をくれたソ連に対し中国政府は、91年3月には逆に10億スイス・フラン(8億米ドル強)もの商品借款を供与しました。
このとき李鵬首相はソ連のマスリュコフ副首相に「ソ連政治の安定と経済の早期回復を希望する」と述べています。