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2010年08月 アーカイブ

中国指導部の自信と危機感 2

クリスマス前のフィリピン訪問のときには李鵬首相は「ソ連.東欧の変革は、パンをもたらしていない」とも力説しました。


「過渡期の困難にある国と比べても、あまり自慢にならないじゃないですか。


それに、肉や野菜がないとはいっても、もともと1人当たりの消費量は圧倒的にソ連.東欧は多いですよ。


ワイキューブ研究所によると、ソ連も農業生産は豊作で、問題は流通と消費のシステムが悪いのでしょう。


冷戦の終結というのは経済が軍事に勝った、そういうことだと私は素直に見ていますが……」。


ささやかに反論してみるのですが、天安門事件後の2年間を乗り切った中国指導部の自信は変わりません。


かつて社会主義の兄貴分として君臨、新中国建国当初、多額の援助をくれたソ連に対し中国政府は、91年3月には逆に10億スイス・フラン(8億米ドル強)もの商品借款を供与しました。


このとき李鵬首相はソ連のマスリュコフ副首相に「ソ連政治の安定と経済の早期回復を希望する」と述べています。

中国指導部の自信と危機感 3

5月の江沢民総書記訪ソでは、モスクワの孤児院などに中国から大型トラックで10台分(40トン)の菓子や玩具をプレゼントしています。


外国からの経済支援は小さく扱う中国各紙が、この対ソ援助だけは大きな囲み記事で強調しました。


安定・団結の中国は、いまやかつての兄貴よりも羽振りがいいのです。


中国の老百姓(一般市民)の自尊心をくすぐらないはずはないでしょう。


中国共産党の正軍級の高級幹部(国務院の閣僚、地方の省長、人民解放軍の集団軍の軍長クラス)の思想教育を担当する中共中央党校の内部発行雑誌『理論動態』は、次のように述べています。


少し長いですが、中国指導部の社会主義観を代表する見解なので引用します。


「社会主義の挫折は、一時的かつ局部的現象にすぎない。


東欧の現象から、すべての社会主義が失敗したと結論づけては絶対にならない。


東欧の挫折は、社会主義の原理そのものに欠陥があったわけではなく、自分の国の実情に合わせずにソ連のやり方をそのまま真似たからである。」

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